心臓リハビリテーション指導士の資格を取る意味について

Porcs代表の眞鍋です。

資格というものを取る目的は人それぞれだと思います。

  1. スキルアップのため
  2. より深く学びたい
  3. 資格をとってキャリアアップを図りたい

などなど。

ここでは、心臓リハビリテーション指導士の資格に絞ってこの点を考えていきたいと思います。

1.スキルアップのため

スキルアップというからには、少なからずすでに取り組んでいる状態で、さらに磨きをかけたいということになります。

心臓リハビリテーションというのは多職種の協業が必須です。

この辺りがうまくできていないと感じる場合は心臓リハビリテーション指導士の資格をとるための勉強には価値が出てくると思います。

なぜなら、多職種向けのコンテンツだからです。

僕自身も勉強していて思ったのですが、理学療法士の元々知ってる知識はほんの一部しか活用されていません。

心臓リハビリテーション指導士の試験範囲のコンテンツの中にはもちろんリハビリテーションの内容が含まれます。

しかし、その比率はおそらく10%未満です。

ほとんどが心臓のことや薬の事、疾患の事、栄養の事など。

つまり、理学療法士以外のことが大半を占めます。

リハビリテーション指導士という名前がついているのにこれは意外に感じるかもしれませんね。

2.より深く学びたい

1.と似ていますが、深く学ぶという意味ではあまり心臓リハビリテーション指導士の資格を取る価値はないかなと思います。

深く学ぶのであれば、指導士の勉強会や講習を受けたり、学会に参加する方がよいと思います。

1.でもお話しした通り、心臓リハビリテーション指導士の試験範囲は幅広いジャンルを取り扱っているため、正直個々の深みはありません。

ですので、学ぶことが目的で資格はどっちでもいい、っていう方にとってはあまり必要ないかもしれません。

ただし!心臓リハビリテーション指導士の資格をもっていることが有利に働くことはあります。

理学療法士や看護師であれば心大血管リハビリテーション料の施設基準として心臓リハビリテーション指導士を持っている(正確にはそれくらいの知識や経験がある)ことが求められています。

噂ですが、今後はきっちり心臓リハビリテーション指導士の資格を施設基準にしてくるかもしれないという話もありますので、資格を持っていること自体にアドバンテージが生まれてくる可能性があります。

心疾患理解のための循環生理学|エポック心リハスクール初級編

3.資格をとってキャリアアップを図りたい

これは、ケースバイケースでしょう。

資格をとることがキャリアアップになるかどうかによります。

資格というのはただ持っているだけでは正直価値がありません。

実際、世の中には資格はもっているけど心臓リハビリは全然やってない、というセラピストが大勢います。

これは、正直キャリアアップになってないと言わざるを得ません。

宝の持ち腐れと同じです、持っているだけで価値を生むほどの資格ではないのです。

僕は2020年6月現在で心大血管リハビリテーション料の専従理学療法士です。

専従が心大血管リハビリテーション指導士の資格を持っていることは価値があると言えます。

また、僕の場合はセミナーの講師をしていて循環器に関することを教えている立場です。

その立場の人間が、第一印象として心リハができる、知っているということを伝えるには有利に働くと言えるでしょう。

そういう意味でも僕にとってはとてもプラスに働いた資格でした。

もちろん、そもそも心臓リハビリテーションの道で生きていきたいと思っていたので、そんなこと関係なく資格を取得していました。

最後に

いかがでしたか?

資格の取得にも目的があります。

なんとなく資格をとるというのはもったいないし、資格コレクターみたいになるのはあまり魅力を感じません。

自分がその仕事で生きていくうえで必要な資格をとるように心がけましょう。

今後の期待値としては、リハビリテーション関係の資格の中では高い方だと思います。

今後も心臓リハビリテーションは普及していくと予想されますし、予防分野との連携も気になります。

資格の取得を考えているのであれば、前向きに考えると良いと思います。

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